
シフト勤務を導入している企業において、多くのシフト管理者を悩ませるものがシフト作成です。適切なシフトを作るには、法律に関する一定の知識だけでなく、従業員の感情についても考慮せねばならず、労力が掛かります。
一方で、適切なシフトを作成できれば、従業員のモチベーションも向上し、結果的に生産性のアップにも繋がります。
シフト作成者の方は、あらためてシフト勤務について理解を深めておきましょう。
目次
基本的なシフト作成方法
シフト作成には、大きく分けて3種類の作成方法があります。シフト管理を効率よくするためには、環境や状況に合わせて、自社にあった方法を用いることが大切です。まずは、それぞれ特徴を理解しておきましょう。
タイムシフト
1日のなかで、勤務する人数および、時間が変動する業務に適したシフトです。1日のスケジュールを軸として、時間ごとに区切って作成するため、より細かいシフト管理ができます。イベントなど、短期的で時間単位のスケジュールにより、業務が進行する場合に用いられることが多い管理方法です。対して、日ごとにシフト作成するため、労力が掛かることがデメリットだといえます。
週シフト
汎用性が高く、一般的によく用いられるシフトです。1週間単位でシフト作成をするため、曜日ごとの人員を把握しやすく、シフトの調整もしやすいといえるでしょう。加えて、欠勤などのイレギュラーにも柔軟に対応ができ、従業員から要望があった際にも、すぐに反映させることが可能です。
日ごとにシフト作成をする必要がないため、タイムシフトと比べると労力も削減できます。
月間シフト
勤務時間や人員の変動が少ない業種に適したシフトです。月単位でシフト作成をすれば良いので、作成者の労力を大幅に減らすことができます。また、広い視点で確認ができるため、勤務の偏りを予防するなど、バランス調整が可能です。
ただし、細かい調整にはすぐに対応ができません。突発的なイレギュラーが発生すると、全体的にシフトを組み替えなければならない場合があります。
シフト作成に労力が掛かる理由
シフト作成に労力が掛かるのは理由があります。ポイントを把握し、課題を解決しないことには、シフト作成の労力は削減できません。シフト作成に携わる方は、労力が掛かるとされるおもな理由を知っておくとよいでしょう。
理由1.|定められた条件で運用する必要がある
条件に定めがあることが理由のひとつです。シフト作成をするときは、法律だけでなく、自社の就業規則にも従う必要があります。違反すると罰則の対象になる可能性もあるため、就業規則を確認しておかなければなりません。とはいえ、法律などは複雑な内容も多く、慣れていない方が理解するのは苦労するでしょう。
それらを全て反映させてシフト作成することになるため、非常に手間が掛かるといえます。
理由2.|公平なシフトを組まなければならない
多くのシフト作成者を悩ませるものです。従業員があまりにも不公平に感じてしまうと、退職にもなってしまうため、柔軟に対応することが求められます。しかし、あまりにも要望を聞き入れ過ぎると、シフトが埋まらないことになりかねません。
調整が簡単にはいかないこともよくあるため、作成に時間が掛かる理由のひとつだとされています。
理由3.|他の業務が忙しく時間がない
他の業務と並行して作成しなければならないことも、シフト作成が大変な理由です。作成者は、シフト作成だけが業務ではありません。当然、普段は他の業務に従事しています。シフト作成の時期になると、兼任してシフトを組みますが、あらゆる事情を考えてシフトを組まねばならず、時間も掛かりやすいです。
最悪の場合では、作成する時間がとれず、プライベートでも考えなければならないなど、作成者の労力は大きいといえるでしょう。
シフト作成の負担を軽減するには?
シフト作成の負担を軽減するには、いくつかの方法があります。なかでも、従業員との調整や作成時間の短縮に関して、取り組みたい手法が大きく分けて2つ存在します。これからシフト作成に携わる方などは、参考にしてみるとよいでしょう。
ルールを定める
従業員との調整をスムーズにする方法です。一定のルールを定めることにより、不公平感や偏りを減らす効果にも期待できるため、シフト作成もしやすくなります。当然ですが、定めるルールは公平なものであることが重要です。
法律に従って明確にルールを定め、就業規則にも記載しておくと、より効果が得られるでしょう。
自動作成ツールを使用する
ツールを活用して、シフト作成に掛かる作業を短縮する方法です。作成者がはじめから作る必要がなく、情報を入力するだけで自動的にシフト作成をしてくれます。そのため、大幅な時間の短縮ができます。
自動作成ツールは、Excelなど無料で利用できるものから、有料で利用できるオーダーメイドタイプまで多様です。加えて、クラウドサービスなど、定額で利用できるツールもあります。
商品によって異なりますが、シフト作成だけでなく、人件費の計測、および法律に適用する機能が搭載されているものまで存在します。
シフト作成および管理が楽になるため、紙でシフト管理をしている場合には、導入を検討してみるとよいでしょう。
エクセルでシフト作成をする際のコツ
今回の記事ではシフト作成の負担を軽減する方法について紹介しました。
シフト作成で悩む方も多いと思いますがデジタル化し少しでも負担を軽くできないか検討しましょう。
またエクセルでシフト作成する際コツや注意点があることを知っていますか?
下の記事ではエクセルでのシフト作成のコツや注意点について詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
エクセルでシフト作成をするときのポイント
ツールを導入してシフト作成に掛かる時間を短縮しよう
いかがでしたでしょうか。中小企業では、紙によるシフト作成を行っている店舗が多く存在しますが、知識や作成の手間が掛かるなど、課題も残っています。
そのような場合には、自動作成ツールの導入も検討するとよいでしょう。作成ツールが自動でシフト作成をしてくれるので、労力を大きく減らせます。


